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The Sound of Music 全曲解説 6



M6Rainbow man

 「自分が何者か」とか「何の為に生きているのか」を考えることは思春期の気の迷いだと言う大人は多いが、それを考えなくなった人生をあまり面白いとは思えない。

しかし、社会に出て自分の力で状況を切り開かなければならない時、「自分が何者か?」という疑問は邪魔だ。
そんな疑問よりも目の前の問題を処理する方が重要なのだ。

私が19の時、ヤクザが経営する居酒屋でヤクザの客に囲まれてアルバイトをしていた。
当初はお金を貯めてSGを買うことが目的だったが、ヤクザ達の可愛がりがハードすぎて、いつしか私は「ヤクザのいない休日を過ごしたい」という事しか考えなくなった。

SGを買う事も突き詰めればバンドを組みたいという事であり、更に突き詰めればデビューして音楽で人を感動させたいという事である。
その第一歩として始めたアルバイトで、早くも夢と願望はすれ違ってしまった。

目指すべき幸福を常に見失わずに実務をこなす事は難しい。
世の中はそういう仕組みだ。
そしてこの曲はそんな世の中に「翻弄される男の為のブルース」なのだ。



 余談だが、本来は「レインボーマン」ではなく「ジプシーガール」と歌うつもりだったが、「ジプシー」は放送禁止用語だという事でやむなく改名。
私自身も言葉のルールに翻弄された訳だ。

流浪の民の人生をレインメイカーに重ね、転じてゴロの良い「レインボーマン」で落ち着いた。

混沌に虹が射した用な感覚もあり、「ジプシーガール」だった時よりも「レインボーマン」のサウンドは少し明るくなった。
今はしかるべき希望をインストール出来たと思っている。



これもネタバレだが、Bメロの英詞の一部はビートルズの歌詞を丸パクリしている。
とても綺麗な曲だから、良かったら何の曲か探してみて欲しい。
by fozztone | 2009-07-21 23:54 | MUSIC
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